2002
シマノ展示会で目に付いた物をまとめてみます。
CI-DECK プラス
最近のウオッチのようなメーターシステム。ギア位置、スピードメーター、距離計、ストップウオッチなど、1つのメーターに全て組み込む出来る機能を、わざわざバラバラにして「いかにも」という雰囲気を出したモデル。おそらくはじめはギアポジションインジケーターしか装備されていないけれど、子供のお小遣い程度をかけることにより少しずつバージョンアップしていくことが出来るというコンセプト。
個人的にはデジタル+アナログ表示のスピードメーターが気に入ったのだが、残念ながらフルスケール30Km/h。
アナログメーターは男心をくすぐるメカニズムです。針がだんだん右に傾くにつれ血沸き肉踊るのは子供だけではないだろうし、大人でも私だけではないと思うのですが。
ハイエンドモデルとしてフルスケール60Km/hのものも将来的には出して欲しい(試作では作ったらしい)と訴えました。あっ、ロードでの下りやDHでは振り切っちゃうか。
DEORE BR-M525 ハイドロリックディスクブレーキ
既に油圧としてBR-M555、メカニカルとしてBR-M515があるというのに、そのすき間を埋めるべくDEOREグレードとしてM525が発売になります。対向油圧2ピストンというのはM555と同じですが、オイルライン、パッド、キャリパー装着方法を変え、より一般ユーザーにも扱いやすい(そして購入しやすい)ディスクブレーキとして登場。
なお、XTディスクBR-M757とBR-M555は絶対制動力としては同レベルなのに対し、M525はより扱いやすい制動力になっているとのこと。
さらに細かいことを言えば、M757とM555では中間領域はM555のほうが制動力が高いとのこと。これはブレーキ制動によるリーディング効果がM555のほうが現れやすいから。しかしトップダウンヒラーにはコントロール性を重視するためM757のほうが好まれるとのこと。M757は異形対向4ポッドにすることによりリーディング効果を少なくし、更にパッドの偏摩耗もおさえています。
デュラエース トリプル
もう皆さんご存じでしょう、デュラエーストリプル。デュラエースを名乗る以上ただ単にフロントを3枚にしたのではなく、現行デュラエースのコンセプトである「軽量化」と「ストレスフリー」を実現するために最善を尽くしております。
まずは軽量化。単にクランクをトリプルにするとインナーギア取り付け部をクランクに付けなくてはならず重量増になってしまう。そこでセンターギアにインナーギアを取り付けるようにし、クランクは干渉しないように実はちょっと削られているということ。
そして3X9段になるとチェーンとディレイラーの干渉音をなくすために、フロント変速レバーも微調整が出来るようになっています。
リアディレイラーはトリプル化によりキャパシティの増加が求められます。しかし今までのように単純にロングケージ化すると重量増を招くばかりか、変速性の低下、アピアランスの低下(ロードらしくなくなる)という問題が生じてしまいます。
そこでプーリーを13Tに大径化させることによりケージ長さをさほど長くさせずにキャパシティの増加を実現。さらにこれは小ギアとの組み合わせによるチェーンの多角形化を防止し、よりいっそうの静音化も実現。
以上のような特徴を取り入れることによりトリプル化による重量増をなんと170g+α程度に押さえました。
ハブダイナモ
通勤の友ハブダイナモ。クイック仕様は以前からありましたが、このたびブラック仕様が追加されることになりました。スポーツ車ではバッテリータイプのライトを使うことが多いですが、これならバッテリーいらず。しかもスイッチ操作もオートで不要(もしくは手元操作)。さらに点灯時にも重くならず、うーうー音がうなることもありません。
通常のダイナモはタイヤの外側で発電させるので抵抗が大きくなりますが、ハブダイナモはタイヤの内側で発電させるので抵抗も非常に小さくなります。これは回っているレコード盤を指で止めるときに、外側を押さえる時と内側で押さえる時、どちらが小さな力で止めることができるか?というのと同じ。
というイメージをサッと思い出したあなたは30代以上。CD世代はイメージつかないかな?
PD-M959
オフロード用SPDとして最高グレードであったPD-M858がモデルチェンジ、ついにXTRグレード(900番台)に昇格しました?
ドロ詰まり防止性能を更に向上させました。また、クランクへの取り付けにはPD-7701デュラエースSPD-Rと同じように、ペダル軸の裏側からHEXレンチで取り付けるタイプとし、踏面のオフセットを少なくしています。
よって、一般的なペダルレンチでの取り付けは出来ません。
以上が製品の気になったポイントです。
また他に気になった点として、説明会のなかでシマノが2001年にスポンサードしているチームがロード、MTB共に紹介されました。その中でMISSY
GIOVE、NICOLAS VUILLOZという個人名が列記されていました。
ミッシーといい、ニコといい、DHの男女トップランカー。他にもGLOBAL
DH TEAMもスポンサードと書かれておりました。
今や世界の自転車業界をリードするのはどこの自転車メーカーでもなく、コンポーネントメーカーであるシマノであることは誰も疑わない事実。しかしそんな自転車の中で、唯一?DHだけはシマノ以外が業界をリードしてきました。なぜならばDHはブレーキ(ディスク)とサスペンションとフレームが”かなめ”だからです。昨年までこれらはシマノがタッチしていなかったところであり、今年になってようやくシマノのDHディスクが発売されたにすぎません。にもかかわず上記のような有名選手&チームをサポートするというのは....
等と思いつつDi2のサスペンションってシマノ製なのかな?と思い色々のぞき込んでいたら....
フォークブレースの裏側に SHIMANO KAYABA と書かれておりました!
これは考え過ぎなのだろうか?それとも何か他に理由があるのだろうか???
2002年のスポーンサードで今後がわかる???
以上個人的な所見でした。