徒然日誌    2001年6月

6月5日(火)
今日は息子の通っている幼稚園の遠足の日である。動物園に行くとのこと。「JUNはどんな動物が好き?」と聞く私に対し「JUNはねー、犬が好きなの」との返事であった。
この問答に間違いはないのだが....

6月6日(水)
今日は定休日です。が、雨が降ってのいまいち気乗りのしない天気。しょうがないので以前から気になっているスズキジムニーを見に行った。自転車&自動車という観点から見るとまったくして使えない車なのだがとっても気になる車である。実車を見て随分と気乗りしてしまった。パンフレットを貰って帰った。

6月7日(木)
弟は昨日新しくなったトヨタソアラのパンフレットを貰ってきていた。現実派な俺に対し夢を見る弟であった。

6月10日(日)
昨日DH高校生AOK君はKZKオートの方々と富士見に行きました。お昼にBMXの遊び場でテーブルトップジャンプを決めていたらしい。なかなか上手だったらしく同行したICKW氏がジャンプ台の上に寝てデジカメ構えて決死の撮影をしたらしい。AOK君は鬼コギで全開で突進してくる。かなり良い画が撮れたらしい。ウエブにアップさせてもらいます。
そして最後の1本ジープロードでまたしてもAOK君大転倒。彼テクニックはあるのだがいわゆる転ばずに走るという安定性に少々難あり。
本当に上手な人はテクだけでなく転ばずに走ることもできるはず。要修行である。
そしてヤツはまたやってしまいました。

AOK君本日の破損部品
変えたばかりのXTクランク。しかし体はほとんど軽傷。

6月11日(月)
本日修理に入ってきた自転車の泥よけに筆書きで所有者の住所と名前が書いてありました。それに心打たれた。
おそらくその自転車を売った店主の方が自筆で書いたのでしょう、筆書きで非常に上手に書かれてあった。
思い起こせば私がご幼少の頃、友人の自転車にはやはり同じように筆書きで名前が書いてありました。それも今回と同じようにとても上手な字で。私の父上は当時自転車メーカーに勤めていたので、私は自転車屋さんから購入するということはなかった。故にそのカッコイイ(当時はそう思った)筆書きの名前がないのが結構悔しく思った。
泥よけは3次元方向に曲げが入っているので筆書きはとても難しいはずである。これも職人技。
話はそれるが、ロールスロイスをじっくり見たことがある。ボディにピンストライプが入っているのだが、これが手書き。いや手描き。ちょっと離れてみるとビシッとまっすぐ入ったピンストライプなのだが、間近でよ〜く見ると微妙な筆のブレ(とでも言うのか)がある。これがなんだかとっても味があっていかにも”手作り”という感じがしたものだ。ふと思い起こせば、ちょっと前当店で売ったアラヤの自転車にもロールスロイス同様職人さんが描かれたピンストライプが入っていました。価格はロールスロイスの1000分の1だが職人の味を感じさせた。
そういえばピアニストのフジ子・ヘミングさんも「間違えたっていいじゃない、機械じゃないんだから」とおっしゃっていた。う〜ん、たしかに。毎回同じじゃないからこそ”味”があるわけである。
人間努力すれば極めることができるんだなと思ったりするのだが、近年ほとんどの物が機械化、コンピュータ化され職人技が消えつつあるのが何とも悲しいと思った次第である。
当店では私の母上がステッカーにマジックでお客様の名前、住所を書いているが、筆書きではないにしろ多少は味を感じさせる?部分であるのかもしれないと思った。
と、書きつつ当店にも職人技を感じさせる一品がありました。ボテキアのちょっと前のフレームです。売れ残ってます。(^^ゞ
コロンバスのSLXで組まれたそのフレームは、黒と白のカラーリングもなかなかハデに非常にカッコよく見えます。そしてメッキされたラグとパイプの境目には職人さんが一筆入れたストライプが入っています。
今となっては昔ながらの古き良き時代のフレームですが、性能重視や売らんがための近年の自転車を見ていると、このような味を感じさせるフレームというのはもう出てこないだろうなーと思う今日この頃である。
というわけでどなたかいかがでしょうか?

6月13日(水)
今日は休みだというのに自宅でお仕事をしなければならない。まさしくこの仕事である。そう、今ホームページをアップするにあたり頑張っているのである。かれこれ1年半くらい経つ。やる気があるときには進むのだが、ないときにはまったく進まない。で、現在に至る。
1年半前はネットを立ち上げているお店は少なかったように思う。だが今、立ち上げていない店の方が少ないのでは?と危機感にさらされながらの今日この頃である。
私、あまりセンスがないのですが、自分なりきに楽しめるホームページにしたいと思っている。
しかし休みの日に家にいるのは絶対イヤなタイプの自分にとって、これほどつまらない休日もない。あーあ....

6月16日(土)
AOK君が自転車を取りに来た。一緒にいつもの練習バイク、スペシャライズドのBMXを持ってきた。ちょっとスポークが緩いんですよ」だって。
この仕事をやっていて気づいたこと、お客さんが「ちょっと曲がってる」とか「ちょっと緩んでる」とか言う場合、この前置詞である「ちょっと」は全然ちょっとではなかったりする。修正不可と判断した方がよいことの方が多い。私はプロである。お客様の自転車がなぜこのようになったのか、色々と見ていくと大体予想は付く。で、「こういうことしませんでしたか?」と伺うとこれまた「ちょっとぶつけた」とか「ちょっと....」という前置詞が付く。ちょっとではそうはならないんだけどなー....だんだん聞いていくと弁解がつかないのか白状してきて「実は事故をした」なんて言うことは結構ある。
みんな自分がかわいいのである。「ちょっと」の言葉の中に「俺は悪くない」とか「もしかしたら安く直るんじゃないか」という淡い期待が込められているようである。
と書いていたら奥さんが私を呼んでいる。なんだよ、まったく仕事中なのに。「今ちょっと忙しいの!」
う〜ん、どうやら自分がかわいいようである、私も???

さてAOK君、どう見たってリム歪んでます。リム打ちの跡はあちらこちらに見られるし、リムのジョイント部が剥がれかけてます。(^^;
というわけでリム交換となりました。

AOK君本日の破損部品
リム。

6月18日(月)
今日は仕事を休んでホームページ作りに専念した。自分の性格上やりたいと思ったときにやらないと、すぐやる気を失せてしまうのでやらねばならない。
いやー、しかしデータベースの整理にはまいった。今まで測定していたデータをせっかくだから有効利用しようと思いまとめ上げたのだが、たいして数もないかなと思いきや、いざやってみると結構な数である。6時間以上パソコンと向かいっぱなしである。それでも終わらなかった。
それにしても一般ウケしなさそうなホームページになってしまいそうだ....もっと広く一般にウケるように作らないと....

6月19日(火)
なんか今日はいいことがない。
朝一で市民健康診断があった。前回もそうだったが採血でなかなか血が採れない。初めに左腕で採血したのだがどうにも採れなく、右腕でも採血することになった。やっぱりなかなか採れなくて普通の人の5倍くらい時間がかかった。だんだん手がしびれてくるし、注射器を刺されながら「なかなか採れないわねー」なんて言われると、よけいに血が引けてくる。嫌な一時ではあった。
さて、店の電話にはPHSを子機として使用している。その中の一つがフリップタイプなのだが、これがちょっと使いづらいタイプの物なのでフリップを外した。フリップのマイク部へつながっている配線が邪魔だった。きれいに外したかったが、星形の(プラスでもなくトルクスでもない)ドライバーが必要だった。もちろんそんなのあるわけなく、しょうがないからニッパーで切った。ら、通話できなくなった。
なんで〜?私の携帯の方は単なるフリッパーだから関係ないんだけど....と思いもう一度PHSを見たら、こいつはフリッパーにマイクがあった。
そう、D208のフリッパーは単なる音の反射板としてしか機能しない(マイクは本体にある)のだが、ドコモPHSの621Sはフリッパーにのみマイクが内蔵されていたのである。あーあ、もっとちゃんと確認してからやれば良かった。
そして、明日富士見に行く予定だったのだが悪天候のため中止とした。
ほんと今日は良いことがない。ぷんぷん。

6月20日(水)
というわけでパノラマ行きは見送った。が、雨はだんだんと小雨になり昼前にはすっかり上がった。なんかやるせない。仕方なく家で悶々と過ごす。ホームページ作りの続きもやったりした。
さて、15時くらいに家族で近所の公園に行った。息子を自転車で遊ばせるために。しばらく見ていないうちに随分とこげるようにはなったが、下りで上手にブレーキを使えないみたい。まーしょうがない。そんなわけでほんのちょっとした緩い下り坂でもグングンとスピードが上がってしまう。私は「ダウンヒル、ダウンヒル」と叫びながらちょっと駆け足で彼を助けたりしたのだが、ヤツはビビッていたようだ。「もう一回やる?」と聞くと、「もういい!」と言い残してあきらめてしまう。う〜ん、親の期待とは裏腹に....
さて、そんな公園にはちょっとした池がありそこにそこでトライアラーが練習をしていた。気持ちはわかる、だけどやっぱ自転車で池の中に入ってはいけません。人目もあるし。私だって歩道橋下りるときには人(特に子供)がいないのを確認してからやります。まねされて怪我されたらたまらないし。ましてやオブジェのように(?)置いてある岩にアンダーガードをぶつけながら(?)セクションをクリアしようというのはやっぱいけないです。それからウオーターセクションでVブレーキというのもちょっとイカンです。

6月21日(木)
せっかく作り上げたホームページだが、ちょっとした操作ミスでほとんどのファイルを消してしまった!が、自宅のパソコンにバックアップがとってあるのでホッと胸をなで下ろしたところである。他にも初心者ならではの手際の悪さが光る。
先が思いやられる。

6月22日(金)
昨日消しちゃったファイルを復活できた。ホッと胸をなで下ろす一瞬である。それはともかく今になって大失敗に気づいた。
トップページからリンクで飛べるデータベースのページ、あれ一番苦労しました。今までの財産をとりあえずまとめ上げただけなのですが、データベース=表計算と勝手に思いこみ、しこしことエクセルで作成した物をファイルとして貼り付けた。
しかしフレームやらクランクやらブレーキやらと項目が色々飛ぶような物の場合、フレーム付きのページにして項目にラベルを付けて、例えばクランクを見たいときにはクランクとクリックすればクランクの項目に飛べるようにするべきだった。
誰かエクセルで作成したファイルをhtmlの表に変換できるようなワザ知りませんか?

6月24日(日)
ある雑誌社からアンケートがきていたのでそれに答えた。「ショップに聞くこの自転車を買えばいい!」という企画だそうである。価格帯によりお勧めするスポーツバイクを挙げて欲しいということである。あまりにも漠然とした質問内容なので私としては????であった。価格帯別に分けてもお客様の欲しがる自転車は人により異なるわけだし、MTBなのか、ロードなのか、クロスなのか、トライアル車なのか、それによりお勧めする自転車は変わってくるはずである。MTBでもハードテールなのか、フルサスなのか、XCなのかDHなのか等、それらによってお勧めする機種も異なってくる。もちろんこの雑誌社は具体的な機種名を挙げて欲しかったわけであるが、私の考えに間違いはないはずである。
よってこの質問に対しての答えは「なし」とした。

それはさておき、この雑誌社からのアンケートは2回目である。FAXで送付されてきた。雑誌社の方がわざわざ外に出向くこともなく、会社に居ながらにして色々なお店の情報を仕入れられるというとても効率の良い仕事ではあるが、私はこのようなやり方はあまり好まない。電話勧誘なんかもそうだが、椅子に座って居ながらにして苦労せず話をつけるという、その要領のよさが気に入らない。
やっぱ足で出向くことにより思わぬ情報をゲットできたりするわけで、実はそれがとても重要な情報だったりすることもあるはずである。
などと文句を言いつつ几帳面にアンケートに答えてしまう性格だったりする。

それにしても、おいらも空調完備の部屋で立ったりしゃがんだりすることなく、座って居ながらにして仕事のできる分際になりたいもんである。

6月25日(月)
昨日お客様からお預かりしたMTBの整備にとりかかる。しばらく乗られていなかったとのことであるが非常にきれいな自転車である。作業を進めていくと、結構ちゃんと組んだ自転車であることがわかってきた。意外やまともに組んでくれる自転車店というのは少ないものである。
さて、お預かりしたときにぱっと見てちょっといじってあることが伺えたのだが、お客様曰くいじってないとのこと。整備していくうちにだんだんわかりました。お店でモディファイくわえています(^^; ま、グレードダウンではなくどちらかというとグレードアップの方なので悪くはないのですが、よーく見てみるとやるべきことはちゃんとやっているモディファイではあります。
が、根本的にまずいことを発見した。ま、これはしょうがない、お客様に後輪を外さないか、外す際には注意して行っていただくよう説明しなければならないということに気づいた。

さて、明日は自転車とは切っても切れない”工具”について一筆書いてみたいと思う。←ナンカエラソウニイッテイル....

6月26日(火)
先日お預かりしたMTBの整備が終わったのでお客様にお渡しした。お話をしているうちに以前川越市のプロショップAさんでメンテしたそうである。なーんだ、どうりでちゃんとやってあるんだ。後輪の対処の仕方はたしかにどう見てもアルテとかデュラエース、そしてサンツアーと思われる部品が使ってあった。ショップオーナーのFさんらしいな〜。ということはFさんなりに苦労していたんでしょう。
さて、工具の話は整備日誌のほうに書くことにします。



6月30日(土)
昨晩仕事が終わって帰路につくときのことであった。とてもかったるくちんたら漕いでいた。ら、信号で少年(もうちょっと年いってるか)の乗るMTBが私を抜いていった。とってもかったるかったのでそれでもちんたら漕いでいた。彼は私を抜きつつも、私がついてこないのを確認してか、たいしたペースで走っていない。
さて、私の通勤路の途中にはちょっとした上り坂がある。彼もこの上り坂を上るようだ。私と反対車線に出た。かったるかった私はそれでも普通のペースで坂を漕いでいた。グングンと彼に追いつく。と、どうやら彼の視界に私の存在が確認されたようだ、急にペースを上げだした。ヤツもきっと負けたくなかったのであろう、いきなり立ちコギで上っている。しかし整備状態最悪のバイクのようだ、ガチャガチャとギアが勝手に変速しつつ鬼コギで上っている。私の通勤君はほとんどノーメンテ(お客様に大きいこと言えない....)のバイクとは言えM950グループ、そうXTRフルセットのMTBである(フレームは10年落ち)。涼しげに(とても蒸し暑かったけど)シッティングでさくさくと漕いでいく。と、突然ヤツは進路を変えた。違う道に行ってしまったのである。
しかし、私は気づいていた。ヤツは当店をご利用されたことがある方である、きっと。でヤツは言っていた、この坂の先にあるお店をよくご利用されているということを。そう、ヤツはもう限界だったのである。しかし私を確認してからペースを上げたものだから引くわけにはいかない。と、そこにうまい具合に逃げ道があったものだからそっちに進路を変えたに違いない。私はこのまま5qくらいこの坂が続けばとさえ思った。そうすれば私の圧勝であったろう(いや、バテているかも)。
私はとても勝ち誇った気持ちで自宅に帰った。が、なぜか息が上がっていた。しかしきっとヤツも勝ち誇った気持ちだったに違いない。
ったく、疲れているのに私の尻に火を付けないでください。いや、勝手に私が引火したようである。
私もまだ若いと思った3X歳の蒸し暑い6月だった(1965年型)。
蛇足であるが、この坂の更に先に最近ロードで調子のいいNMKさんが住んでいる。彼の通勤自転車は一般車であるがこの坂で彼と会いたくないといつも思っている....

AOK君の勇姿は徒然日誌7月に移動しました。

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