整備日誌 2006年1月編
1月17日
かなり長い間さぼってしまいました。もちろん仕事がないわけではなく、アップしていなかっただけなのですが…。
さて、今はシーズンオフまっただ中(^^; もちろん寒さなんか関係ない!という頼もしい方もいらっしゃるでしょうが、スノーモードの方も多いのではないでしょうか。しかしそんなシーズンオフにこそ酷使したバイクのメンテをやってあげてもよいのではないでしょうか。
そんな自転車屋の都合よい話に乗ってたまるかって? ええ、そりゃお客様のご自由です。しかしせっかくお持ちの高性能車もノーメンテだと知らないうちに知らないところからむしばまれているというのはこちらを見ていただければわかるでしょう。
知らぬが仏ですが、知っているのに知らんぷりだったらどうなるか。
今回はそういうお話をしましょう。
という前フリで今回は次回へ繋ぐ(^^ゞ
1月20日
と、まあそういうわけで今回もサスペンションネタなのですがここで一応お断りを。
弊店でオーバーホールしているサスペンションはほとんどがお客様の物です。状態のよい物がネタにされるのはお客様にとっても快いところでしょうが、そうでない物の場合あまり良い気持ちはしないと思います。ので、あらかじめお客様に掲載しても良いか確認を取り、OKを頂いたものを掲載しております。
ありがたいことにほとんどの方から掲載OKを頂いております。
と言うわけでこの写真。
排出したオイルです。
このフォークはロックショックスのSID XC。通常ロックショックスは赤いオイルが入っています。が、出てきたのは真っ黒なオイルで…
しかし真っ黒なオイルより気になるのが灰色のもの。これほとんどヘドロです。何がどうなってこういう物が析出されたのかわかりませんが、ほとんどヘドロ状態でした。
お客様の用途はほぼ通勤オンリーで、雨の日も自転車で通勤されています。雨や埃や泥などが入ってこのようになったのでしょう。
ま、こんなオイルが出てきちゃったフォークです、この後に続く分解にはまだまだ驚きがあったりして…
なお、ロックショックスの基本分解工賃は税込み5250円です。
よって、ここまでの金額
ロックショックス基本分解工賃 | 5250円也 |
1月24日
こんなオイルの排出されるフォークはどうなっているのか?
っていうと右写真。
インナーチューブにヘドロ(^^; が付いています。
通常オイルに水が混じったりするとオイルは白濁化し、練乳のような色になりがちです。が、これは灰色というか土色というかほとんどヘドロ…
だいたい水が混入するということはシール類が既に逝ってしまっているということですのでこの時点でこのフォークはダストシールがアウトです。
ロックショックス基本分解工賃 | 5250円 |
ダストシール | 3675円 |
ここまでの金額 | 8925円也 |
次回予告はインナーチューブ こんな感じ |
1月30日
と言うわけでインナーチューブを見てみます。
ま、ああいう状況にさらされていたわけですし、上写真のような状況です。あわよくば…というか、クリーニングしてみたら意外や大丈夫だったなんてことになればラッキーってなもんでクリーニングすると…
ははは、そうは問屋が卸さないというかクリーニングすればするほど過酷な状況で使用されていたのがわかるというぐらいで、クリーニングしても右写真のようにしかきれいにできませんでした。
で、更にきれいにすると明らかに当たりの強いところや、どうにもしようがない思いっきりな傷が目に付いてしまう。
というわけでやはりというかインナーチューブもアウト。
今時のインナーチューブは昔のと違ってクラウン&コラム一体式です。アッパーアッシーと呼ぶべきですね。
で、このクラスになれば当然アルミコラムでもありますからそこそこな価格になることは容易に予想できます。
で、
ロックショックス基本分解工賃 | 5250円 |
ダストシール | 3675円 |
アッパーアッシー | 34335円 |
ここまでの金額 | 43260円也 |