2006 モーターショー&サイクルショー
毎度おなじみモーターショーの季節。そう、モーターショー。
最近のMTBは自動車やオートバイのパーツメーカーの部品が使われたりすることがありますので、部品館に行ったらその手をチェック。
っていうか自転車好きならモーターショーに行って自動車見てる場合ではない。どうせ発売されない原寸大のハリボテプラモデルを見ても面白くも何ともないですから。
コンパニオン見ている場合でもない。そして仕事している場合でもない?
と言うわけで友人FMHSが本来の仕事をさぼって?撮影してくれた写真を元に楽しんでみましょう。
まずはカヤバ。 ホンダRN-1用のフォークとリアユニットが展示。 フロントサスペンションはストローク195mm。減衰力発生機構は、軽量化と衝撃吸収性を両立した新開発のカートリッジ構造ということらしい。 新開発のカートリッジ構造って何がどうなっているんだろう? またアウターチューブとインナーチューブは軽量化と高強度の両立のためカーボンコンポジット材を、アクスルブラケットやトップキャップ部には軽量化のためにマグネシウムを採用。 インナーチューブにはDLC(ダイアモンドライクカーボン)コーティングと言う表面処理を施し、スムースな作動性の向上を図っているとのこと。 DLCコーティング?初めて聞く名前だ。 で、調べてみると読んで字のごとし、ダイアモンドのようなコーティングと言うことで、ダイアモンド、すなわち炭素である。 カーボン、これも炭素ではある。 どちらも炭素には違わない。しかしDLCはアモルファスという、結晶ではない状態の物だそうで、結晶ではないから表面が凸凹せず非常に滑らかで、かつカーボン(炭素)自体の優れた潤滑性を誇るというのが特徴らしい。 ということで、表面が滑らかでフリクションも非常に少ないコーティングを、軽くて強いカーボンインナーにコーティングしてあると言うことのようです。 さてそんなフロントフォーク、 「市販予定は?」って聞いたら「幾らなら買いますか?」と問われたそうで、「同クラス位(20万)なら」って言ったら お話にならない・・・って顔されたそうです 他社より安くしろとは言わない、しかし他社より優れた物を他社と同じ価格で出すくらいのことをしなければ後発は厳しいだろう。 と言うわけでこのままでの市販化はないと想像します。 リアサスペンションはピギーバック方式の窒素ガス封入ダンパーでサスペンションストロークは70mmらしい。 ところでこのリアユニット、元の写真はもっと大きかったので気が付いたのですが、両端部にニードルローラーベアリングが使用されている。 昨今のフルサスは各リンクにベアリングを採用しスムースな動きを実現させていますが、ほとんどのメーカーのサスペンション取付部は相変わらずブッシュによる支持。ところがこのユニットはニードルローラーベアリングを使用している。こうすることでサスペンションがこじられる事によるフリクションの発生を低減できます。 しかもニードルローラーベアリング。 普通のまん丸のベアリングではなく、細い針のような物が並んだ状態のベアリング。 点で支えるのではなく、線で支えるので耐荷重性が高い。が、ほこりの進入などに弱い。だからか?ベアリングは奥まったところに設置されています。両側をしっかりしたシールで支えるんだろうなぁ。 それにしてもなぁ、ホンダにカヤバってのはちょっと前ではあり得ない組合わせだなぁ。 |
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そしてSHOWA。 こちらもRN-1用フォークとリアユニットの展示。 仕様は変わらずカーボンアウターの倒立タイプ。 こちらも「市販化は?」って聞いたら「ワークス 専用」ときっぱり言われたとのこと。 「HONDAさんとのお付き合いで」とも言ってました。 KYBにしてもワークス向けのイメージにある「一品物の手作り」って感じでは無く、あそこまで出来てんだから直ぐに市販化出来そうですが、やっぱり採算が取れないのが市販化の壁になっている模様。 ところでこのリアユニットに装着されているスプリング、ピッチが粗い。チタンスプリングのようですね。 それにしても同じバイク向けでカヤバユニットとショーワユニットがあるんですねぇ。なんで2社発注なんだろう? あっ、ついでに右写真のダンパー断面のピストン部のアップを切り出してみました。 |
毎回毎回何しにやってきているのか意味不明?なアケボノ。 勝手に想像するに自社ブランド力向上のためのイメージ作りかな?と思えなくもないのですが。 ショーケースの中にピカピカに磨かれて置いてありました。 レバーも含めこれまでとは変化は無さそうとのこと。 説明員に聞いたら「売る気も無し」ということだそうです。 以上モーターショーではそのように言われたらしいけど、私がサイクルショーで聞いたときには「来期あたりには売り出せたら....」と言っていた。が、販売されないと思われます。 と言うのも削りだしキャリパーだったから。量産でこんなに手間のかかることをするはずはありません。 またショーケースの中にあるキャリパーをじーっと見ていて気づいたのですが、ピストンが丸ではなく小判型というかオーバル型だったのにビックリ。こういうのは初めて見た。こういう形状にすることでより効率よくパッドを押すことができるのだろうけどこのままでは市販しないだろうなぁ と言うのも丸ならともかくオーバル型ではNCなどで加工しなければならないから。丸ピストンに比べてコストがかかりすぎる。 またピストンとキャリパーのはめあいってどのくらいの公差なんだろう? 丸なら摺り合わせができるけどオーバルじゃ摺り合わせはできないはず。その分丁寧に削り出せねばならずコスト高。 よってこのままでの市販はないと思われる。 でも隣には通常の異径の”丸”対向4ポットの物もあった。 ついでに一見モノブロックのようだが実は反対側からボルトで組み付けた二分割式キャリパーだった。 なるほど、内側からボルトを通した方が見栄えはいいかも。 そしてブレーキレバーはオートバイなどではよくあるラジアルポンプ式のマスターシリンダー。通常のタイプに比べてレバーの引きに対する効率がよいのが特徴。 そういえばマグラのグスタフは一時ラジアルマスターになったのにまた通常のタイプに戻りましたね。なんでだろう? で、モーターショーの話に戻る。 オートバイのGPマシンの前周りが置いてあり、お試しが出来たそうで、しかしブレーキタッチは最悪だったそうです。 う〜ん、そういうもんなのか??そんなはずはないだろう.... ってところで過去を振り返ってみましょう。 まずは2001年のサイクルショー。 この時はいかにもプロトって感じですね。 2002年 あれ?この時点でキャリパーはオーバルピストンと書かれています。ふーん、この時点であったんだ。でもこの時から進化はないような感じ。 ただローターはまだMMCですね。 2003と2004は書いてなかったんですね。その間にローターは量産モデルチックになりました。カッコもなかなか良いと思うのですが。 |
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ジャイアントのブースで見つけた2006モデルのDHバイクGLORY。 2005モデルで発表されたマエストロシリーズのDHモデルになります。 このモデル自体日本に到着したのがほんの数日前ということでした。 ちょっとまたがらせてもらったのですが、フレームサイズ なお発売は4月くらいになるだろう?ということでした。 うーん、シーズンインギリギリですね。欲しい方は早いとこ注文入れておいた方がいいかも。 どんな走りをしてくれるか楽しみですね。 |
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